ワインの選び方

ワインの選び方

ワインとは?

ワインとは?

ワインの原料は基本的に葡萄[ブドウ]と酵母のみ。(一般的に少量の酸化防止剤も含む)
一滴の水も加えないで作られます。葡萄が酵母のチカラで発酵したのがワイン。
生産者はこの発酵をコントロールしたり、樽で熟成したりして好みのワインに仕上げています。

赤ワインと白ワイン

基本的には、赤ワインは黒葡萄から、白ワインは白葡萄から作られています。

ワインの製造工程

赤ワインはぶどう全部から

赤ワインは黒葡萄をつぶし、果皮・種・果汁等すべてを発酵させて作ります。赤ワインのきれいなワインレッドや渋みは、この葡萄の皮や種に由来します。

木の樽で熟成させると、複雑な香りや深い味わいが加わります。
木の樽を使用しない場合、一般的には渋みが少なく飲みやすい味わいになります。

白ワインはぶどうの果汁から

白ワインは白葡萄の果皮や種を取り除いて、絞った果汁のみを発酵させて作ります。
稀に黒葡萄を絞って果汁のみを発酵させて作る、「黒葡萄から白ワイン」もあります。

白ワインも木の樽で熟成させると、甘く複雑な香りや深い味わいが加わります。
木の樽を使用しない場合、一般的にはすっきりとして爽やかな味わいになります。

ロゼワイン、途中までは赤ワイン

赤ワインと同じように、黒葡萄を果皮・種も一緒に発酵させ、ほどよくロゼ色に色付いたところで、果皮・種を取り除いて作ります。
その他に、赤ワインと白ワインをブレンドして作る方法もあります。

あまりワインを飲まない人でも飲みやすいワインって?

「ワインって渋くて飲みにくい」
「ワインって酸っぱくて・・・」

そういう方にまずおすすめしたいのが、《ドイツの白ワイン》や《日本のワイン》。
日本で買える《ドイツの白ワイン》の多くは、やや甘口で酸味爽やか、アルコール度数も比較的低めで飲みやすく、おすすめできます。

また、《チリ》や《オーストラリア》の1,000円未満クラスの赤・白ワインも、全般的に飲みやすいものが多く、フレンドリーな味わいです。

まったくワインを飲まない人でもおいしく感じるワインって?

ワインは全然飲まない!という、初めての方におすすめなのは、イタリアの《ピノ フリッツァンテ 750ml》。黒ブドウのピノ・ノワール(ピノネーロ)から造ったフリッツァンテ(弱発泡性白ワイン)です。
白い花や柑橘系の香りが爽やか、複雑な味わいを感じられつつも非常に飲みやすいフレッシュでエレガント。
明るいうちから楽しみたくなるPOPなボトルデザインも魅力。
スクリューキャップが便利です。

ワインと料理

ワインと料理

ワインは主役?脇役?

本場フランスやイタリアでもワインは脇役。
一般的にはメニューを決めて、そのメニューに合う味わいのワインを選びます。

『食事が主役、ワインは脇役』

でも、本当にワインを愛している人は、優先順位が逆の場合が多いようです。
今日飲むワインを決めて、そのワインに合う食材や味付けを選びます。

『ワインが主役!食事は脇役?』

食事をもっとおいしく幸せに

食事とワインがピッタリ合うと、すごく幸せな気分になりますね。

ワインを飲みながらだと、メニュー単体で食べるより断然おいしくなったり。
食事を食べながら飲むワインが、ワイン単体で飲むより俄然おいしくなったり。

『あぁ、ワインを飲みたくなってきた!』

食事に合うワイン選び(ペアリング)のコツ

肉料理、魚料理

肉料理には赤ワイン?

王道の組み合わせですね。基本的にはこの考え方で失敗は少ないでしょう。

魚料理には白ワイン?

これも王道ですね。あまり失敗する事はないでしょう。

食材、料理とワインの色を合わせてみましょう

いくつか例を挙げてみます。

チキンのホワイトクリームシチュー × しっかり濃い赤ワイン

クリームシチュー

白っぽいメニューと、濃い赤色のワイン。正反対のコントラストです。

チキンのホワイトクリームシチューの甘やかで柔らかい味わいと、赤ワインの渋みがお互いを主張してぶつかり合い、両方の長所を打ち消し合う感じ。

この組み合わせ、考えただけでも恐ろしい。いわゆる『アンマッチ』。

チキンのホワイトクリームシチュー × 樽熟成のまろやか白ワイン

クリームシチュー

白っぽいメニューと、レモン色〜金色の白ワイン。近いコントラストです。

チキンのホワイトクリームシチューの甘やかで柔らかい味わいに、白ワインのうまみが調和して、お互いがさらにおいしく感じられます。

この素晴らしい組み合わせがいわゆる『マリアージュ』。

濃厚ビーフシチュー × しっかり濃い赤ワイン

ビーフシチュー

赤〜黒っぽいメニューと、濃い赤色のワイン。近いコントラストです。

ビーフシチューの濃厚なコクと、しっかり濃い赤ワインの渋みや酸味が調和して、お互いがさらにおいしく感じられます。

こちらも素晴らしい組み合わせ。いわゆる『マリアージュ』。

和食に合わせるワイン

和食

和食にワイン?
あまりピンとこない方もいらっしゃると思います。
でも、意外と合うんです。特に、《日本のワイン》が素晴らしくフィットします。

白身のお刺身やてんぷら等には「甲州」という品種で作った白ワインが抜群の相性。
「甲州」は酸味もおだやかでやさしい味わいに仕上がっているワインが多いです。
繊細な和食とケンカせずに料理の引立て役にまわる、日本人好みの味わいです。

ぶりの照り焼き、魚や肉の煮付けといった、甘辛いお料理には「マスカットベリーA」という黒葡萄品種で作った赤ワインがおすすめです。渋みが主張せず、どこか安心する味わい。
醤油やお出汁を使った和食に寄り添って、食卓を和ませる赤ワインです。

いちどお試しを。

意外な組み合わせ

魚料理といえば白ワインのイメージですが、マグロやカツオは意外にも赤ワインのほうが合ったりします。

すでにご存じの通り、食材、料理とワインの色を合わせるのがポイント。
マグロやカツオは「赤身」なので、しっかりした味わいが白ワインの味わいに勝ってしまい、白ワインの味わいを台無しにする場合があります。

そのため、赤ワインとの組み合わせではお互いを高め合う『マリアージュ』になりやすいんです。

同様に、肉料理といえば赤ワインのイメージですが、水炊きをゴマだれで食べる場合などは、白ワインのほうが合わせやすいんです。

驚きのひと工夫!?

マグロ・カツオの刺身やタタキの場合は、合わせる赤ワインを醤油に少しだけ足してみてください。
これでペアリングの共通性・親和性が更に増し、好相性に!

水炊きや豚しゃぶのゴマだれの場合も、合わせる白ワインをゴマだれに少し足したり、鍋に入れたりすると好相性になります。

その他のお料理でも、この考え方を応用して、いろいろお試し下さい。楽しいですよ!

ワインの適温

常温

赤ワインは常温で?

「赤ワインは常温で。」というのが常識になっています。
でもその常温って何度くらいなんでしょう? 室温?

ヨーロッパの石造りの館の地下倉庫から出されたワインと、夏の日本の室温ではずいぶん違います。
近年では、日本の夏場は室温30℃前後でしょうか。
対して、赤ワインを飲む際の適温は13℃〜18℃くらいとされています。

こういった場合には冷蔵庫などで少し冷やして、上記の適温で楽しみましょう。

おいしく飲める温度は?

ワインのタイプによって飲み頃温度は様々。

ワインの適温

赤ワイン

赤ワインならば、軽め(ライトボディ)は12℃前後と少し低めの温度で。
しっかり濃い赤ワインは17℃前後と、少し高めの温度が適しています。
この温度を作る目安として、夏場なら冷蔵庫で1時間前後冷やします。30分で5℃くらい下がると言われています。
あとは飲んでみておいしいと感じる温度を掴んでいきましょう。

もちろん、冷蔵庫から出したテーブルの上で、ワインの温度はどんどん上昇。
できれば氷水を入れたワインクーラーを用意して、好みの温度をキープしながら楽しみたいものです。

白ワイン

白ワインの場合は、冷蔵庫で4時間以上冷やしてから抜栓。

食卓で、グラスの中で、ワインの温度はどんどん上昇します。こちらも氷水を入れたワインクーラー等で調整するのがベストです。

適温の目安は、辛口で3,000円以上するシャルドネ種の場合は12℃前後。すっきり辛口白ワインの場合は6℃〜8℃位。
この場合は氷水でキンキンに冷やした状態で抜栓。飲んでみて、ワインクーラーへの出し入れで調整します。

スパークリングワイン

スパークリングワインも上記同様、キンキンに冷やして抜栓しましょう。

グラスによって味が変わる!?

ワイングラス

ワインは香りが命。
グラスによって、香りも味わいもびっくりするほど大きく変わるのがワイン。

実際に同じワインを、大きめのワイングラスと日本酒用のお猪口で比較してみましょう。

「どっちのワインが高いか?」とクイズを出すのも楽しいです。(実際はどちらも同じなんですけどね)

ワインは、グラスを回した際に空気と触れることでアルコールが揮発し、一緒に香りが立ち昇ります。
グラス内面の表面積が大きいほど、ワインと空気が触れる面積が大きくなるので、アルコールの揮発量と香りが増大するのです。

グラスボウル中央部が広く、上端が狭まっているタイプは香りが凝縮されるため、より一層強い香りが楽しめます。

味わいも、グラスの大きさや形状でワインの流れ方が変わるため、印象が全然変わります。

飲み残してしまったら?

パーティー

開栓してからどのくらい?

飲み残してしまっても、捨てるなんてもったいない。
しっかり栓を閉め、冷蔵庫で保存すれば3〜4日は大丈夫。(常温保存すると雑菌の影響で酸化が早く進む場合があります)

開栓してからどのくらい?

酸味が増して好みの味わいじゃないと感じたら、煮込み料理に使ったり、ソーダ類やジュースで割ってカクテルにしたりしましょう。

ワインがおいしくなくなる要因は日光(紫外線)と酸素。特に直射日光は厳禁。酸素をシャットアウトするためには開けたワインをすぐに清潔な小瓶やペットボトルの上限一杯まで移し入れ、きっちり栓をします。そうすると、一週間くらいはあまり変化せず楽しめます。

もうひとつ、ご購入後ご家庭では、できれば25℃以上の温度で保管するのは避けたいですね。

難しいことは抜きにして

おわり

ここまで読んで下さってありがとうございます。難しいことは抜きにして、まずはワインを開けましょう!
最後に、ワインにまつわる格言(?)をいくつか。

「肉は身体を作り、パンは腹を満たし、ワインは踊りを躍らせる。」

「ワインを飲むとプラス思考になる」

「真実はワインの中に。」

「ビールは人が作り、ワインは神が作った。」

「青春は愛とバラを与え、年齢は友とワインを残す。」

「一本のワインのボトルの中には、全ての書物にある以上の哲学が存在する。」 パストゥール

「ワイン、女性、そして歌を少しも愛さぬ者は、生涯の愚者であろう。」 マルティン・ルター

「神がカベルネ・ソーヴィニヨンを創り、悪魔がピノ・ノワールを創った。」 アンドレ・チェリチェフ

さあ、ワインで今日一日を幸せに。人生を豊かなものに。
ロコパンワイン担当